硬膜外ブロック注射とは?
脳から背中の中に縦につながって通っている神経の束を包んでいる膜を硬膜といいます。そのまわりに局所麻酔薬を注入することで神経の伝達をブロックして痛みを和らげる治療法です。当クリニックでは針を刺す前にエコーで針を進めるルート、深さをあらかじめ測定することによって、より安全に硬膜外ブロック注射をすることが可能です。
注射する部位により、頸部硬膜外ブロック注射、胸部硬膜外ブロック注射、腰部硬膜外ブロック注射、仙骨部硬膜外ブロック注射と名称が異なります。治療には保険が適用されます。
効果が期待できる症状
痛みの原因となっている神経によって注射をする場所が変わりますが、ほとんどの神経の痛みに効果があります。
治療の流れ(所要時間:およそ40〜60分)
準備
- 処置室に来ていただき、ブロック注射の前に血圧を測定します。
- 頸部:座って行います。胸部、腰部:ベッドで横向きに寝ます。仙骨部:ベッドでうつ伏せになります。
- 針を刺す場所にエコーを当てて、状態を計測します。
- その後、消毒をしていきます。
- 硬膜外腔に注射をするためには、患者さんの姿勢が非常に重要で、患者さんの協力が必要不可欠です。ご協力をお願いいたします。
ブロック注射
- 消毒して、ブロック注射を行います。
- 10分前後で終了します。
- 必要に応じてレントゲン撮影をします。
休憩
- ベッド上で楽な姿勢になっていただき、30~40分程度お休みいただきます。
- 休憩中何度か血圧を測りながら経過観察にうかがいます。
- 注射後は手足の脱力感を感じる場合がありますが、一時的なものですので、心配いりません。
効果測定
- 足のふらつき、気分不快など副作用がないことを確認後、医師と効果の確認を行い帰宅となります。
注意点
- 当日の激しい運動は控えてください。
- 当日お風呂やプールにつかるのは控えてください。シャワーは構いません。
- 血液サラサラのお薬(ワーファリン、バイアスピリンなど)を内服されている方は行えませんので、
別の治療法を提案させていただきます。 - 注射後は手足の脱力感を感じる場合がありますが、一時的なものですので、心配いりません。